インターンシップ生の挑戦。馬の活躍出来る場を広げたい。

2022年1月18日

厚真町のある胆振・日高地方には多くの牧場があり、競争馬の生産・育成が盛んです。そんな厚真町にある株式会社クーバル北海道支店では「馬と人と自然の循環サイクルの仕組みをつくるプロジェクト!」を立ち上げてインターシップの学生を募集していました。趣味の競馬を通じて馬好きになった、東洋大学経済学部3年生、三枝  里緒さん。将来、馬が競馬以外に活躍出来る場を広げられる仕事をしたいという思いから今回のプロジェクトに参加し、2021年8月23日~9月13日まで厚真町に滞在しました。

過去の自分を乗り越えたい。未知の地、北海道での挑戦。

―三枝さんは大学ではどのようなことを学んでいますか?

 大学では経済学を学んでいて主に地域経済のことについて学んでいます。

―インターンシップ先としてなぜこのプロジェクトを選んだのですか?

 趣味の競馬をきっかけに馬が好きになり、馬に関わる仕事に興味を持つようになりました。競走馬の飼育をする仕事に就きたいというよりは、馬が競馬以外に活躍出来る場を広げたい!学生のうちに何かやりたい!と思い、馬に関するキーワードでインターンシップ先を探している時に今回のプロジェクトに出合いました。プロジェクト名に「馬と人と自然・・・」の文言を目にしたときは直感的にこれだ!これしかない!と思い、詳しい内容は確認せずに応募しました。後になって「馬フン」に関するプロジェクトであることを知りましたが、馬フンに対する抵抗はなく、むしろ「馬フンが活用されたらめちゃめちゃ良いじゃん!」「馬フンから新しい価値が生み出されるなんてサイコーじゃん!」と新たな発見に感動しました。

―受け入れ企業の担当者である川上さんの第一印象を教えてください。

 話し方がゆっくりでやわらかく優しい雰囲気でした。馬の活躍の場を作りたい思いも共感してもらえました。川上さんが馬のことを好きなのは知っていましたし、直接会った時も緊張せずに話しやすい空気感を作ってくれました。

受入れ企業の担当者である川上さん(左)と三枝さん

―どのような事前準備をしましたか?

 厚真町、馬、馬フンに関する知識を得るための情報収集をしました。地域の人からすると、外から来た人がその地域のことを知ってくれていたら嬉しいと思うので厚真町のことについて色々と調べました。

―プロジェクトでの役割、活動内容について教えてください。

 馬フンの効用などを農家さんに説明し理解していただくことで、馬フンを堆肥として使っていただくことです。馬フンの知識を身につけるために文献調査やインターネットを活用して調査をしました。作成した30件ほどの専門家リストをもとに電話をかけて聞き取り調査を行いました。

―電話をかけるときに緊張しませんでしたか?

 緊張よりも馬フンについて知りたい欲望、調査を進めたい気持ちの方が勝っていたので緊張せずに伝えることが出来ました。馬に対する熱い思いを伝えることで共感を得ることが出来たのでスムーズに協力していただけました。馬フンの効用、その他の堆肥との違い、馬フン堆肥の作り方、数値、ビジネスモデルなど、調査で知りたかった内容を教えていただくことが出来ました。

―馬フンの効用、強みはどのようなところでしたか?

 牛フン等の他の堆肥よりも土を元気にする力が強く、臭いが少なく気にならない。余分な成分が入っていないので土壌病害になりにくい。使用量を気にせず、扱いやすい点です。

―馬フンの需要はどのように調べましたか?

 農業委員会の方や厚真町役場の方とお会いして農家さんのニーズを拾うことが出来ました。昔から農業をやっている農家さんは馬フンの堆肥の効果をよく知っています。現在は馬の数が減り、馬フンの値段が上がり入手困難なため安い牛フンや化学肥料を使用しています。「本当は土に効果的な馬フンを使いたい、喉から手が出るほど欲しい」という農家さんは多いといいます。馬フン需要が高いことが分かりました。

―厚真町はどのような印象ですか?

 とても住みやすく生活に不便はなかったです。農畑イベントに参加したとき、同じ参加者から「道で歩いているのを見かけた」と言われたことがあり、コミュニティがせまい!と感じましたが人とのつながりが濃いってことだなと思いました。

―厚真町で印象に残った人はいますか?

 林業をやっている西埜さんです。

西埜さんに関する記事はこちら↓

https://atsuma-note.jp/atsuma_ringyou2020/

馬との仕事はキツイ生活の印象がありましたが、西埜さんは明るく仕事を楽しんでいました。「きつい仕事だけど馬搬はいい。重機で森を開拓した時は後ろを振り返るのが怖かったが、馬で開拓した道はすごく自然で綺麗。馬のがんばっている姿を見ると振り返りたくなる。」と言っていました。この言葉を聞いて馬搬は素晴らしく、充実度が高い生き方をしていて羨ましく思いました。

西埜さんのお宅ではポニーの散歩を担当

―一番の思い出はどんなことでしょうか?

 キクチファームへ行った時のことです。これまで馬は写真や動画でしか見たことがなく、初めてふれあうことが出来ました。恐怖心もありましたが、一頭の馬が近づいてきて私のことをなめたり、頬擦りをしてくれて、受け入れてもらえた感じがして嬉しさのあまり泣いてしまいました。反対に馬に蹴られそうになった経験もしました。馬の自己防衛本能を垣間見た瞬間で馬をしっかり理解したうえで関わっていくことの大切さを学びました。

馬の手綱を引く様子。三枝さんにとっては初めての馬との直接の触れ合い

―最後に今回のインターンシップでの自己評価と感想を教えてください。

 大学1年生の夏にもインターンシップを経験しました。その時は知識や経験が不足していた私はメンバーに付いていくことが精一杯で主体的に行動出来ませんでした。今回は一人で行動したことは評価出来ると思います。過去の自分を乗り越えることが出来て、自分自身の成長を感じています。馬と関わる活動がしたいという願いが叶って嬉しかったです。新たな馬の可能性を見つけることが出来て今後の選択肢が一つ増えました。馬と直接ふれあうことで新たな一面を見ることも出来て馬をもっと好きになりました。

自分のやりたいことや思い、馬の魅力を正しく言語化して人に伝えることはとても重要で、相手に思いを伝えることで色々な人とのつながりや協力してくれる人が増えて関係性や可能性が広がっていくことを学びました。馬とは一定の距離感を保ちつつ、「馬のために人生をささげたい!」と改めて実感したインターンシップでした。

動物が好きな三枝さんは犬のお世話も


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