【ふるさと納税返礼品紹介】惚れたジャガイモを日本一のフライドポテトに。生産者と共にストーリーを紡ぐ、上野博貴さんの飽くなき挑戦
2025年3月13日

厚真町のふるさと納税返礼品にも追加されたzzz365フライドポテト。北海道の特産品である「ジャガイモ」を活かし、※日本一のフライドポテトを生み出した人がいます。zzz365(ジージーサンロクゴ)フライドポテトを手がける合同会社Glassy代表の上野博貴さんです。究極のフライドポテトを目指すなかで、出会ったのが十勝の農家さんが育てる「ピルカ」というジャガイモでした。「食べたときの衝撃は忘れられない、これだと思いました」と当時を振り返ります。
人生に欠かせない「食」というキーワードを形に。厚真町での出会いと想いがつながる
ー上野さんの経歴を教えてください。
上野:室蘭市で生まれましたが、ほとんどの時間を札幌で過ごして育ちました。10代で調理師免許を取得し、社会人1年目で三井観光開発札幌パークホテルのレストランに就職しました。飲食事業のあらゆる業態に携わった後に、飲食業から離れてアパレル会社の役員として約15年ほど働いていました。
ー前職のアパレル会社を辞めて、新たな事業を始めるときに「フライドポテト」を選んだのは何かきっかけがあったのでしょうか?
上野:いろいろ考えるなかで、私にとって外せないキーワードが「食」でした。北海道という土地で「食」のブランドをつくるなら、生産量が最も多いジャガイモにしようと考えたんです。世界中で老若男女食べられるものを考えたときに「フライドポテト」に辿りつきました。さらに調べると、ジャガイモは他の食材に比べてアレルゲンが少ないこともあって、割合的にも食べれる人が多いことがわかって、それならフライドポテトでブランド化を進めようってことで、法人も厚真に移して開発研究をし始めました。
ー厚真にはもともとつながりはあったのでしょうか?
上野:物心つく前から親に連れられてサーフィンをしに来ていました。学生時代は毎日行きたくて仕方なくてね。免許取ってからは自分で運転して行けるので、かなり通いましたよ。若い頃の楽しい思い出がある分、社会貢献するなら厚真町を選びたいと思っていました。前職を辞める前、新事業の構想をしていたときに出会ったのが、平飼い養鶏場・小林農園を運営する※テンアール株式会社の小林廉(以下、廉)でした。彼との出会いはとても大きかったですね。常に努力を惜しまない彼の姿に影響を受けました。
(※過去のインタビュー記事はこちらhttps://atsuma-note.jp/kobayashistaff_21/)
彼とはサーフィン仲間として過ごすことも多いですが、事業の相談もさせてもらいましたし、本当にいろんな人を紹介してもらいました。現在のフライドポテトの原材料である芋に出会ったのも彼が繋げてくれた農家さんや飲食店の方々のおかげでした。zzz365のブランド誕生を一番身近で見守ってくれたのは彼だと思います。
ーーそんな繋がりがあったのですね。浜厚真で販売をスタートさせたのも小林さんのつながりで?
上野:そうですね。廉から、「運営しているフォートバイザコーストの敷地でキャンプ場を開発したい」と相談を受けていたので、その場所でキャンプ場の事業を進めながらフライドポテトも同時に開発・販売することになりました。あとは浜厚真の環境ですね。今もサーフィンが好きですし、廉ともサーフィンで出会ったつながりです。毎日サーフィン終わりにここ浜厚真で仕事ができたら最高だなと思いました。昔から好きな厚真を少しでも盛り上げられたら嬉しいですし、お世話になっている廉の事業にも多少なりとも貢献する形がとれたらと思って、浜厚真という場所でフライドポテトを作ることになりました。
一筋縄ではいかなかった試行錯誤の2年間
ー開発までに2年の期間がかかったと伺いました。開発までの道のりを教えてください。
上野:使用するジャガイモの品種探しから始め、20品目ほど試しました。その中でご縁があり、十勝のジャガイモ農家の波佐さんの「ピルカ」という品種に出会います。1年熟成させたこの芋は甘みと食感が格別で、食べた瞬間に「これしかない」と確信しました。しかし、大変だったのはここからでした。熟成芋は糖度が高く美味しいものの、加熱すると焦げやすく崩れやすいという課題がありました。そこで料理人に相談し、科学的に研究を進めながら、でんぷんと糖分の関係を徹底的に調べることに。何度も試作を繰り返し、その数は40〜50回以上にのぼります。試作は失敗の連続。それでも娘たちに試食してもらい、率直な意見をもとに改良を重ねるうち、ようやく納得のいく形にたどり着きました。
ー娘さんたちが試食をしていたんですね。
上野:そうなんです。子どもって忖度なく意見を言ってくれるじゃないですか。子どもたちの舌は大人よりもピュア。まだ何も汚れていないというか、味を素直に感じられる強さがあると思っていて。だから娘たちの素直な「ダメ出し」にちゃんと応えて、ちょっとずつ理想の商品に近づけていきました。
ー家族の支えもあって今があるんですね。ちなみに事業を始めた際の家族や周りの反応はどうでしたか?
上野:前職を辞めるときは「もったいない」とか「何やってるんだ」って懐疑的な声も多かったですね。家族からも心配されてました。今までアパレル会社の役員をしていた人間が、気づいたら芋ばっかり剥いて、切ってを繰り返す日々でしたから。そりゃ心配されますよね。一番苦労したのは、いつ形になるかわからないけど努力をし続けた2年。本当にゼロからのスタートで、成功する根拠もなかった。でも「やる」と決めたからには貫きたい、その一心でした。厚真町で知り合った人たちはずっと温かく応援してくれて、いつも助けてくれた。もちろん家族もそう。応援してくれる人たちがいたからこそ、乗り越えられたのだと思います。
関わる人のストーリーが詰まった商品を届けたい
信念を貫いてフライドポテトのブランド化という新たな挑戦の一歩を踏み出した上野さん。最初は浜厚真の農地にフードトラックを置いて、販売をスタート。その後、地域のお祭りなどでの出店を重ねて少しずつzzz365のファンは増やしていきました。

「この農地にポツンと置いたフードトラックに行列ができるのが夢でした」と上野さん。メディアに取り上げられる機会も増え、その夢は事業開始から早くも1年で達成。現在は日本一のフライドポテト(Japan French Fries Championship 2024で優勝)として評価をされ、渋谷109でポップアップストアを出店、新札幌の商業施設で店を設けるなど事業は広がっています。
ー2024年はメディアやテレビで取り上げられることも多く、かなり変化の大きい年でしたよね。
上野:人生においてもなかなかない経験でした。厚真にフードトラックを置いたとき、「必ずここに行列をつくろう」と思っていました。でもまさかその光景が本当に見れるとは。自分の目標が現実になったとき、正直実感はできなかったです。やったら必ず結果がついてくるなんて世間は甘くないって思ってましたから。でも諦めずに努力し続けながらも、“仕掛けていく”ことが大切なんだと感じました。
ー他にも上野さんが事業を展開するなかで大切にしていることは?
上野:ブランドの発展において、協力してくれる人に感謝をして、人のつながりを大切にしていきたいと思っています。事業=社会と繋がっているということ。自分たちのお金のためだけにやっているものではないですから。zzz365は、関わるたくさんの人のストーリーがあるんです。美味しさの背景には協力しているたくさんの人がいるということを知ってほしい。日本一のフライドポテトが作れたのは、何よりも農家の波佐さんの存在があったからです。一般的に熟成芋というのは約半年寝かせるものが多いなか、波佐さんはじっくり1年という年月寝かせています。それだけ手間暇とコストもかかっているということ。波佐さんが育てる芋のストーリーを聞いたときにしっかり形にしたいと思いました。zzz365のブランドの根源となっています。

フライドポテト日本一になった時は一番に農家の波佐さんが「おめでとう」と連絡してくれました。その後メディアの露出も増えて、仕入れ量が増えることを伝えた時も本当に喜んでくれました。波佐さんの蓄積された努力の結晶である、ジャガイモの美味しさを広げるのが私の役割だと思っています。
ジャガイモの可能性を追求し続け、ブランドの発展へ
チャンスを掴み、既存の商品も守りながらも上野さんはまた新たな挑戦の一歩を進めていました。
ー現在やっていることや次の構想に向けて動いていることを教えてください。
上野:現在はありがたいことに注文数も増え、現在は就労継続支援A型事業所に一部、製造を委託させてもらったり、冷凍庫保管のキャパを増やし、配送の物流ルートも整えています。委託にはコストがかかりますが、社会に貢献していくうえで大切なステップだと思っています。出店に関しては、新札幌Biviで常設店をオープンし、ニセコには飲食店など三店舗に商品を出しています。今後は富良野や帯広でも卸販売をスタートする予定です。ふるさと納税や物流も増やしていきつつ、唯一本物が食べられる店という場所を一つだけ作りたいなと思っています。一方で、同じジャガイモを使ったスナック菓子の商品開発を進めています。ジャガイモは2年以上熟成させたものを使用していて、工程はフライドポテトとほぼ変わりません。ただ揚げ方にこだわっていて、「真空フライ」という空気に触れず60度くらいの低温油で4時間かけて仕上げるんです。

「真空フライ」を採用している工場は道内でも数が限られており、かなり特殊な製法です。ここ数ヶ月試作を繰り返していたんですが、想像よりも美味しく出来上がってきています。
小袋に入れて販売する予定で、お客さまにはさらに手軽に美味しく召し上がっていただけるのではないかと思います。
ー最後に今後の目標はありますか?
スナック菓子の展開も一つですが、今はzzz365というブランドを発展させていくことに重きをおいて集中したいと思っています。この1年で状況がかなり変わりましたが、ある意味こんなチャンスはなかなかないです。頑張りどきですね。「美味しい」だけで終わらない。背景にあるストーリーや生産者への想いが込められたzzz365のフライドポテト。ぜひふるさと納税でジャガイモの旨みと甘みをぜひ存分に味わってみてください。
>その他のテーマや商品詳細、ふるさと納税返礼品のお申込みはこちら
・楽天ふるさと納税
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・ふるさとチョイス
https://x.gd/kIrwl
・ANAふるさと納税
https://furusato.ana.co.jp/donation/g/g01581-AXBR001/
・JALふるさと納税
https://furusato.jal.co.jp/goods/detail/82d4da2f86cab35a536cd28b55a125dc
・厚真町特設サイト
https://atsuma-life.jp/products/461
取材対象者:合同会社Glassy 上野 博貴さん
聞き手:荒谷 真美(エーゼログループ厚真町支社)
文: 三川 璃子
写真提供:上野 博貴さん