厚真町ローカルベンチャースクール、今年度も開催します。
2022年7月28日
厚真町の「ローカルベンチャー推進事業」では、「起業型地域おこし協力隊」「地域活性化企業人」の募集・選考を行っています。その中心となるプログラムが「ローカルベンチャースクール」(以下、LVS)です。LVSを通じて過去6年の間に14名の起業型地域おこし協力隊と2名の地域活性化企業人が厚真町に着任しました。さて、このLVSとはいったいどのようなプログラムなのでしょうか?今回はその内容をご紹介します。そして、実はこのLVS、町内の方も参加することが可能です。過去にも数名の方が参加し、事業プランを発表し、自分の進めたいことをより明確にする機会として活用しています。本記事をご覧いただき、もし興味が湧けば「厚真町LVS2022」にエントリーを検討してみてください。
厚真町は今年もローカルベンチャースクール2024を開催します。エントリーをご希望の方はこちらをクリックしてください。
参加資格は「本当にやってみたいこと」があること
LVSは、「エントリー書類提出(9月末締切り)」、「2泊3日の一次選考合宿(11月4日~6日)」、「最終審査会(12月3日)」の3段階で選考を行います。プログラムの詳細はより良くなるように毎年更新されていますが、基本的な流れは初めて開催された2016年から一貫しています。
エントリー書類は、「簡単な自己紹介シート」と「自らが行いたい事業を説明する企画書」の2点です。この提出書類により選考を行いますが、事業プランとしては拙いものであっても「自分のやりたいこと」がしっかり書いてあれば大丈夫です。事業プランはLVSの選考過程を通じて明確にしていくことができます。大切なのは「本当にやってみたい」という気持ちがあるかどうか?です。LVSの全ての選考過程において「本気でそれをやってみたいですか?」とその覚悟を問われ続けます。参加資格は本気でやってみたいという自分の中の「ワクワクした気持ち」です。
LVS最大の特徴「一次選考合宿」
書類審査を通過すると、LVS参加者は11月に厚真町内で開催される2泊3日の一次選考合宿があります。この3日間が参加者にとって濃厚な時間となります。この合宿には「メンター」「メンタリング」「講義」「場の力」の4つの特徴があります。
<1 多彩なバックグラウンドをもった「メンター陣」>
「メンター」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、大手企業などでは人材育成を目的に「メンター制度」として導入するケースも多くあります。単純に仕事について教えるだけでなく、助言や指導を通じて個人の成長や精神的なサポートをする存在のことをいいます。厚真町LVSにおいてもメンターは参加者の「事業そのもの」に対する助言に加え、「なぜそれをしたいのか?」「本当にそれをしたいのか?」と気持ちの部分を掘り下げる存在として寄り添います。LVSに参加するメンターは「大手外資系IT企業出身」「創業支援コンサルタント」「金融機関出身」「マーケティングの専門家」「セールスの専門家」などバラエティに富んでいます。それぞれの経験を活かして違う角度から様々な質問をしますので、参加者は事業についてより深く考えることになります。そしてどのメンターも根底には「自分の好きなことをうまく事業にして欲しい」「その人らしく事業を創って欲しい」といった応援する思いを持っています。
<2 参加者ととことん向き合う「メンタリング」>
LVSではメンターと参加者の対話の時間を「メンタリング」と呼んでいます。メンタリングは何かを教えるのではなく「相手の中にあるものを引き出す」ものです。いわゆる専門家にあたる人が先生として自らの知識を教える、「こうしなさい、ああしなさい」とアドバイスする、のではなく対等の立場として共に考える。「あなたは何をしたいのですか?」「そのためには何をすればいいと思いますか?」と質問を中心としたコミュニケーションにより参加者自身がより深く考えることを促します。参加者自身が自分の想いをはっきり言語化できていない、経験が足りずに具体的な一歩が見えていない場合には「こうしてみたらどう?」といったことを提案することもありますが、あくまでも「思考を促す」ための補助のような役割です。経験豊富なメンター陣は初対面でもオープンに話せる人ばかりですが、参加者はやはり緊張もします。その緊張をほぐす意味も込めて「メンターへのインタビュー」を合宿のプログラムの中に組み込んでいます。メンター自身の経験や想いを参加者とシェアすることで信頼関係を築きます。
<3 LVSオリジナル講義>
LVSでは講義も行います。定番の講義は「地域のプレイヤーになること」「プレゼンテーションで大切なこと」の2つです。LVSは地域おこし協力隊制度を活用した起業家発掘プログラムですので「移住」することが前提となります。都会と地方では環境が違います。どんなに都会で経験を積んできたとしてもそのままではうまくいかないことが多いです。前者の講義は「地域の中で活躍するための心構えや考え方」を伝えるものです。合宿では最初に参加者各自の事業プランに関してプレゼンテーションを行います。その後メンタリングを進めていきますが、その過程で参加者の気持ちは揺れますし、事業プランも変わっていきます。その過程を経て合宿の最後にもプレゼンテーションをしてもらいますが、このときに「何を伝える必要があるのか?」「相手に伝えるために必要なこととは何か?」を伝えるのが後者の講義です。そして2021年には「事業構想とは」の講義も行いました。これは参加者の経験や企画書を見た段階で「こういう話をしておいた方がいいな」と考え、新たに追加したものです。より良い場にするには参加者の状態に合わせて、その都度必要なものを加えていく必要があると考えています。今年もどのような参加者が集まるかによって新たな講義が生まれる可能性があります。
<4 参加者と運営側の本気が作り出す「場の力」>
参加者と経験豊富なメンターが確かな信頼関係を築き、参加者の事業がどうやればうまくいくかを徹底的に考え、その事業をやりたいと思った原点となる想いを探る。合宿が進むにつれて参加者の顔つきや言動はどんどん変わっていきます。それが同時に複数人に対して行われます。ひとりの参加者の変化は他の参加者の変化も促します。本気の思いが連鎖していく、そんな「場の力」が厚真町のLVSにはあります。この場の雰囲気を今年度もしっかり作っていきたいと思います。
LVSは厚真町民の参加も歓迎します。
今回は「ローカルベンチャー推進事業」の中心的プログラムであるLVS、その中でも最も重要な3日間になる一次選考合宿について紹介させていただきました。
このプログラムは地域おこし協力隊を志望して町外から来る方だけでなく、厚真町民の皆さんも参加が可能です。「あんなこといいな、できたらいいな」何かそんな思いはありませんか?その思いをメンターと一緒に掘り下げてみませんか?LVSは厚真町民の皆さんを歓迎しています。実現に向けてぜひ一緒に考えさせてください。また、自分ではやってみたい事業は無いけれど「知り合いで起業を考えている人」「前の職場で独立したがっている友人」などに心当たりはありませんか?そんな方が思い浮かんだなら、ぜひ厚真町LVSを紹介していただければ嬉しいです。
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