【大学生×厚真町】学生団体「あるぼら」の厚真町活動日記-『ハスカップ観光農園でのボランティア』

2021年3月11日

平成30年9月6日におこった北海道胆振東部地震。
北海道初の震度7が観測された北海道厚真町では、被災直後から多くの方に支えていただきました。
そのひとつとして震災後の厚真町に継続して関り続けてくれたのが、札幌の大学生が中心となって活動する学生団体あるぼらです。
東日本大震災をきっかけとして生まれたあるぼらでは、多くの学生を募ってアルバイトを行い、その賃金を災害被災地への寄付や物品購入に充てて役立てるというプロジェクトを行っています。
北海道胆振東部地震支援としても活動を行ってくれたあるぼら。寄附だけではなく、町の様々な場所に出向いて被災地に関わることで、たくさんの町民との触れあいが生まれました。
その活動を通じて、大学生は厚真町で何を感じたのでしょうか。
実際に活動を行った学生が、自分の言葉で記録を残してくれました。
今回の活動日記を書いてくれたのは、矢野さん。
ひとりで訪れた厚真町でのハスカップ観光農園でのボランティア。そこでたくさんの気づきがありました。

<執筆者>

●矢野由佳 (大学一年)


7月上旬、私は南千歳駅のバス停に一人立っていました。

時刻表を見ると書かれた数字は3つ。これを逃したらもうバスは6時間来ません。本当に一人で辿り着けるのだろうか…そんな心配をよそにバスは私の目の前に停まりました。

目的地は本郷停留所、アナウンスを聞き逃すまいと必死に眠気と闘い、ついに私は本郷停留所で降りることができました。

ほっと一安心したのも束の間、今回お手伝いをさせていただく土居農園の土居さんが車でバス停まで迎えに来てくださり、私は畑に向かうことに。

よし、お手伝い頑張るぞと気合を入れ直し、土居さんの車に乗り込みました。

土居農園のハスカップの様子

今回の主な仕事内容は、ハスカップの観光農園にいらしたお客様の対応。使い終わったカゴを洗い、収穫し終えたハスカップを袋に詰め、お渡しすることです。

たまにハスカップの収穫もさせていただきました。私にとっては見るのも食べるのも初めてのハスカップ。木ごとに全く味が異なり、甘味や酸味、苦味を感じるものもあり、とても新鮮な体験でした。

途中、土居さんに「ハスカップ実家に送っていいよ」と勧めていただき、送ることになりました。自分で収穫した2パックをお願いし、送料をお支払いしようとすると、見慣れたQRコードが私の目に飛び込んできました。

これは…QRコード決済が使えるではないか!

私は大変驚きました。札幌駅付近のお店でも導入が進んでいないQRコード決済を厚真町の農家さんが取り入れているのです。

土居さんにお話を伺うと、厚真町全体でQRコード決済を進めており、土居農園さんにもお誘いが来たのだとか。さすがハスカップ日本一の町・厚真町、町で何かを取り組もうとなった時にハスカップ農家さんにも話が来るのかと感動しました。

最初は不安だらけの訪問でしたが、土居さんに暖かく迎えていただき、無事に初厚真町訪問を終えることが出来ました。そして、私は帰りのバスに揺られながら、今度来る時にはどんな厚真町になっているだろうと思いを馳せていました。

「もっと甘くて、遠くまで運べるハスカップの品種が開発されたら」

「栄養が不足しがちな一人暮らしの人に厚真町の農産物を届けられないだろうか」

「車を運転できない学生でも厚真町に行きやすい交通手段はないだろうか」

「若い学生がボランティアに行きやすくなるには」

…考えれば考えるほど想像が膨らんでいきます。厚真町でパワフルに活動されている皆さんを見ていると、自分も何か生み出せるような気がして、活力が湧きました。無限の可能性を秘めている厚真町は今後どうなっていくのでしょうか。

あるぼらのメンバーとして、また一人の大学生としてこれからも厚真町と関わりながら新しいことに挑戦していきたいと思います。



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