ママと赤ちゃんの笑顔プロジェクト 令和2年度の活動レポート

2021年3月1日

「ママと赤ちゃんの笑顔プロジェクト」は、令和元年度において寄付者の皆さまより合計79,897,104円の寄付金をお寄せいただきました。ご支援をいただき誠にありがとうございました。

厚真町ではまちの未来を担う子どもたちを安心して産み育てられる環境づくりのため、子育て世代包括支援センターの運営事業や子育て支援給付事業など、さまざまな面からアプローチを行っています。

その一環として、令和2年度から本格的に始動したのが「君の椅子」プロジェクト。「生まれてくれてありがとう」の気持ちを込めて、子どもたちに“居場所”の象徴となる木製の椅子を贈るこの取り組みは、平成18年に旭川大学の磯田憲一客員教授の発案で始まり、北海道から全国の自治体に広がっています。令和元年秋、厚真町はこのプロジェクトに8番目の参加自治体として加わりました。

椅子と共にお食い初めセットも贈られる

厚真町がこのプロジェクトへの参加を決めた最大のきっかけは、北海道胆振東部地震でした。まちで37名もの尊い命が失われた大災害から立ち直って真の復興を果たすには、子どもたちがふるさと厚真を心のよりどころとしながら健やかに成長していくことが何よりも大切……。そんな思いが、「君の椅子」の理念と共鳴したのです。

このような経緯から、総合ケアセンターゆくりで令和2年2月に開催された第1回の贈呈式では、震災以降に誕生した41名の赤ちゃんを対象に「君の椅子」がプレゼントされました。以降は出生や転入等による対象者の有無を月ごとに確認して椅子を発注し、約2か月の制作期間の後に日取りを決めて、町長から贈呈を行っています。

贈呈式の様子

椅子のデザインは毎年新しくなり、一つひとつが旭川の家具職人による手づくり。座面の裏には名前や生年月日、通し番号が刻印された「世界にただ一つの椅子」です。贈呈式では家族が思わず「すごーい!」と声を上げ、しっかりとしたつくりやかわいらしいフォルム、木目の温もりに感動している様子でした。また、椅子と同時に贈られる町内の木工作家がつくった「お食い初め(おくいぞめ)セット」も大変好評です。

担当する住民課の佐々木春香さんは、「子育て支援事業に加わった、この新しい取り組みが子どもたちの笑顔とのびのびと成長するお手伝いになればと。いつか大きくなって座れなくなる日が来ても、自分の居場所を思い出させてくれるきっかけの一つとして、『君の椅子』が役立ってくれたらいいなと思います」と、プロジェクトに込めた願いを語ってくれました。



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