本気で取り組む放課後プロジェクト 令和2年度の活動レポート

2021年3月1日

「本気で取り組む放課後プロジェクト」は、令和元年度において寄付者の皆さまより合計27,733,041円の寄付金をお寄せいただきました。ご支援をいただき誠にありがとうございました。

特別なイベントとしてではなく、ごく当たり前の日常をより豊かに──。令和2年度の放課後児童クラブ(学童保育)では、町内で林業に取り組む方々の協力も得ながら、子どもたちの野外活動について一層の充実が図られました。

例えば、厚真町で馬と共に林業を行う西埜馬搬の西埜将世さんと委託契約を結び、月3回程度、厚真地区の学校林で子どもたちが馬と触れ合う機会を設けました。さらに町内の林業家である永山尚貴さんも厚真・上厚真の両地区へ月2回ずつ訪れ、木工や薪割り、ブランコづくりなどさまざまな外遊びをサポートしてくれています。

児童クラブで馬と触れ合う

また新型コロナウイルス感染症拡大も、外へ出て遊ぶ機会の増加につながりました。最初は密を避けるという理由だったとしても、実際に体験すると子どもたちも支援員も次第に野外活動の楽しさに目覚め、結果として屋外で過ごす時間が3倍ぐらいに増えたといいます。

その反面、コロナ禍を契機に退所した児童も少なくありませんでした。令和3年度の登録人数にも減少傾向が見られることから、「児童クラブの活動を充実させるだけでなく、そこに来ることができない子どもたちをどうフォローしていくかも重要」と教育委員会の斉藤烈さんは考えています。具体的には「放課後子ども教室」との役割分担を改めて見直し、それぞれに適したやり方でお互いを補い合っていけるようにする体制づくりを進めているそうです。

児童クラブで周囲の森林から材料を集め「秘密基地」をつくる様子

「子どもたちはもちろん、大人も含めて、放課後に関わるすべての人たちに幸せな時間を過ごしてほしい」と語る斉藤さん。なかでも重視しているポイントが、「自ら選択し、挑戦すること」。小屋を建ててみたい、焚火をしてみたい……など、子どもたちや現場の支援員たちが各自のやりたいことを進んで提案するようになりつつある現状に、確かな手応えを感じています。

今後の児童クラブの展望については、「人もモノも経験も、いろいろな『新しい』に出会える場所にするために、普段からもっと多様な人が子どもたちと触れ合う環境を整えていきたい」とのことでした。



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