―これまでの経歴を教えてください。

車のディーラーや機械修理会社で、修理や部品交換の仕事をしていました。手作業で物を作ったり直すことが好きで、ものづくりについて学ぶため、37歳で北見高等技術専門学院の造形デザイン科に入学しました。その後、入社した家具会社では、介護施設で使用するイスの座面や背もたれを張る作業を担当しました。

―厚真町に来てどんなことをしていますか?

日々の暮らしの中で使える道具を製品として作っています。今後、各地で開催される展示会や来年のクラフト展にむけて、北海道に生息する動物をモチーフにした手彫り作品の製作もしています。

動物をモチーフに選んだのはなぜですか

木彫りの熊を見た時、動物作品って面白いなと思いました。流通しているものは、荒々しく、自分が思う可愛らしいデザインの作品にしたいなと思って彫ったのが最初です。動物を忠実に再現するだけでは面白くないので、頭の中に湧いてきたイメージを作品に落とし込むようにしています。

―木工の世界に入ったきっかけを教えてください。

私の身の回りにあるものは木を素材とした製品が多く、木の手触りやぬくもりが好きで長く使っています。20世紀を代表するデンマークの世界的な家具デザイナーである、ハンス・J・ウェグナーが作ったイスがかっこよくて、そんなイスが作れたらいいなと思い木工作家を目指しました。

厚真町に移住しようと思った理由を教えてください。

林業を後押ししている活動があり、志高く活動する人がいて魅力的だからです。木工作家として、製作するには良い材木を仕入れることが大切です。理想とする材木を入手することは難しいですが、地域の人たちとの関係性を息長く広げていき、厚真町の木で作品作りを進めていきたいです。

―今後の目標は何ですか?

木工作家として生活ができるように自立することです。規模の大きな展示会に積極的に出展することで、販売ルートを開拓し、広げていきたいです。



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